軽自動車の車検では納税証明書が必要?

自動車の所有者は一定の頻度で、車両検査を行います。
この検査は車検と呼ばれ、自動車を利用する上で車検の更新は避けられません。

皆さんは軽自動車の車検に必要な書類は、普通自動車と異なるのをご存知でしょうか。
ここでは、軽自動車の車検に必要な書類や納税証明書が必要な理由などを紹介していきます。

また、最後には令和5年から適応される納税証明書の電子化についても紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

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軽自動車の車検で必要な書類

車の名義変更に必要な書類を確認しよう。

そもそも軽自動車の車検には整備工場や自動車ディーラー、ガソリンスタンドなどの店舗に依頼する通常の車検と、これら業者を通さないユーザー車検の2種類が挙げられます。

店舗に依頼する通常の車検では、車の点検や整備に詳しい業者に点検を依頼します。
一方、ユーザー車検ではこうした業者を通さずに、自分で運輸支局や軽自動車検査協会に依頼します。

そして、通常の車検とユーザー車検では、それぞれ用意すべき書類が異なります。
業者に依頼する車検で必要な書類として以下のものが挙げられます。

  • 車検証
  • 自動車損害賠償責任保険書
  • 軽自動車納税証明書
  • 使用者の認印

ユーザー車検を受ける際に必要な書類としては以下のものが挙げられます。

  • 車検証
  • 自動車損害賠償責任保険証明書
  • 軽自動車納税証明書
  • 使用者の認印
  • 定期点検整備記録簿
    (軽自動車検査票)
    (自動車重量税納付書)
    (継続検査申請書)

各書類について簡単に確認していきましょう。

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車検証(通常車検・ユーザー車検両方)

車検証

車検証とは、軽自動車が保安基準を満たしている旨を証明する正式な書類です。
車両番号や自動車の種別、所有者・利用者など、その車に関する情報が記載されています。

車検証は、自動車を運転する際に必ず携帯しなければならないため、どこに置いたのか分からないという人も、まずは車内を探してみましょう。

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自動車損害賠償責任保険書(通常車検・ユーザー車検両方)

自動車損害賠償責任保険とは、軽自動車の利用者全員が加入を義務付けられる自賠責保険です。
この保険に加入することで、利用者は最低限の補償を受けられるようになっています。

そして、自動車損害賠償責任保険書とは、その自賠責保険の保険証を指します。
軽自動車の車検を行う際、自動車損害賠償責任保険書を確認することで、軽自動車の利用者が自賠責保険に加入しているかどうかを確かめます。

この時、自動車損害賠償責任保険書に記載ミスや記載漏れがあった場合、自賠責保険に加入していない扱いになり、車検を受けられなくなる恐れがあります。

あらかじめ、自動車損害賠償責任保険書に記載ミスや記載漏れがないか確かめておきましょう。

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軽自動車納税証明書(通常車検・ユーザー車検両方)

軽自動車税納税証明書とは、軽自動車税の納税が問題なく行われているかを証明する書類です。
軽自動車税は、毎年4月1日に軽自動車を保有する人すべてに課せられる税金になります。

この税金を滞りなく支払っている人は、5月ごろに居住している市区町村から軽自動車納税通知書とともに、軽自動車税納税証明書が自宅に送られてきます。

軽自動車税の滞納がある人や証明書の有効期限が切れている場合、車検を受けることができないため、忘れずに確認しましょう。

関連記事:軽自動車の税金はどのくらいかかる?概要や安く抑える方法を解説

定期点検整備記録簿(ユーザー車検のみ)

定期点検整備記録簿とは、24か月点検や12か月点検など、法律で定められた点検を行った際に配布される、点検内容を記録した用紙です。

定期点検整備記録簿を確認することで、過去の点検整備の内容や現在の軽自動車の状況、各種部品の状況などを把握できます。

もし、軽自動車の車検を行った後に法定点検を行う場合、定期点検整備記録簿は不要となります。

軽自動車検査票・自動車重量税納付書・継続検査申請書(ユーザー車検のみ)

  • 軽自動車検査票は、車検や新規検査などを行う際、各検査項目の合否を記録する用紙です。
  • 自動車重量税納付書は、車検や新規検査などを行う際、自動車重量税を納めるための書類を指します。
  • 継続検査申請書は、車検の際に車検証をコンピュータで発行するために必要な用紙です。

これらの用紙や書類は、ユーザー車検を行う軽自動車検査協会窓口にて申請、発行することができます。
そのため、ユーザー車検を申請する当日に準備しても問題ありません。

関連記事:ユーザー車検費用はどれくらい?メリットや書類、手続きの流れを解説

軽自動車は車検の際に納税証明書が必要

毎年4月1日、軽自動車に乗っている人には軽自動車税、普通車に乗っている人には自動車税が課せられ、忘れずに支払っている人には、各納税証明書が送付されます。

そして、通常の車検やユーザー車検を問わず、車検を行う際には納税証明書が必要となるのです。

また、車検時に納税証明書が必要になるのは、軽自動車だけではありません。
普通自動車の車検を行う際にも、自動車税納税証明書が必要となる場合があります。
普通車が車検を行う際に必要とされる書類は以下のものが挙げられます。

  • 車検証
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 認印

普通車でユーザー車検を行う際に必要となる書類は以下になります。

  • 車検証
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 点検整備記録簿
  • 自動車重量税納付書
  • 継続検査申請書
  • 自動車検査票
  • 認印

このように、普通自動車でも通常車検、ユーザー車検両方で納税証明書が必要となります。
これは、法律で納税が定められている自動車税・軽自動車税を、利用者が問題なく支払っているかを車検時に確認するためです。

年度途中に軽自動車を購入した場合は役所にて申請を

一方で、車検時に納税証明書が必須となることで、いくつかの懸念点が生まれます。

例えば、軽自動車税は毎年4月1日に課税され、支払った後に納税証明書が自宅に郵送されます。

そのため、4月1日以降に軽自動車を購入し、翌年の4月1日を迎える前に車検を行う場合、手元に納税証明書がありません。

これでは、いくら納税の意志や資金があっても、手元に納税証明書が無いため、車検を受けることができなくなってしまいます。

この場合、各事務所や役所にて手続きを行うことで、納税証明書を発行できます。

軽自動車税納税証明書を発行したいのであれば、市区町村の役所にある納税課にて手続きを行います。
自動車税納税証明書を発行したい場合、自動車税管理事務所か都道府県税事務所に連絡し、手続きを行います。

納税証明書を紛失した場合の対処

また、軽自動車税を支払ったものの、証明書を紛失した場合にも、再発行の手続きを行いましょう。

たとえ問題なく軽自動車税を支払っていたとしても、証明書が無ければ車検を受けることはできません。
どこを探しても見つからないのであれば、再発行申請を行うと良いでしょう。

再発行は、普通自動車であれば、都道府県の自動車税管理事務所などで手続きできます。

一方、軽自動車の納税証明書の再発行は、住んでいる地域の市役所などの市区町村窓口で手続きできます。
普通自動車と軽自動車では、再発行の申請場所が異なるため、注意しましょう。

関連記事:軽自動車の税金はどのくらいかかる?概要や安く抑える方法を解説

自分で再発行の手続きを行う場合

政府、役所、行政

自分で再発行するときの手続き方法や必要な書類をご紹介します。

関連記事:OSS申請とは?自動車手続きのワンストップサービスをわかりやすく解説

必要な書類

自分で再発行するときに必要な書類は次の3点です。

  • 車検証
  • 本人確認書類
  • 認印

車検証はコピーでも構いません。本人確認書類は、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどです。
多くの市区町村で再発行の手数料はかからず、無料で再発行できます。

なお、必要な書類や再発行の手数料は、市区町村によって異なります。

書類の不足などで手続きできず二度手間になることがないよう、申請前に住んでいる地域の市区町村ホームページで、必要な書類や手数料の有無を確認することをおすすめします。

関連記事:マイナンバーカードと運転免許証の一体化はどうなる?メリット・デメリットを解説!

手続き場所

市区町村の収納課や市民税課、戸籍住民課などで再発行の対応をしてもらえます。

市区町村によっては、納税証明書の自動交付機を設置しているところもあります。
自動交付機は、車検証に記載されている登録番号および車両番号が分かれば、手軽に発行できるのが特徴です。

代理人に再発行の手続きをお願いする場合

市区町村の窓口は、平日の8時から17時のように、限られた時間にしか開いていません。

そのため、仕事や家事育児などで忙しく、市区町村の窓口に行く時間を確保できない場合、代理人に再発行の手続きをお願いしましょう。

では、代理人が再発行するときの手続き方法や必要な書類をご紹介します。

必要な書類

代理人が再発行の手続きをするときに必要な書類は、次の3点です。

  • 車検証
  • 委任状
  • 代理人の本人確認書類

納税者本人以外が再発行の手続きを行う場合、委任状が必要です。

委任状は、市区町村のホームページからダウンロードできるため、事前に準備しておきましょう。

また、代理人の本人確認書類も必要です。
本人確認書類は、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどです。

関連記事:運転免許証とマイナンバーカードの一体化はいつ?どうすればいいか解説!

郵送での再発行申請も可能

代理人にお願いできない場合や、他の地域に引っ越して納税者本人が市区町村の窓口に行くことが難しい場合、郵送で再発行の申請をすることも可能です。

郵送で再発行の申請をする場合は、まず市区町村のホームページから申請用紙をダウンロードし、必要事項を記入しましょう。

その後、本人確認書類の写しや返信用封筒を同封して送ることで、1~3週間後に手元に納税証明書が届きます。

代理人による手続きや郵送での申請をうまく活用して、速やかに再発行しましょう。

納税証明書はなぜ必要なのか?

軽自動車の納税証明書は、普段あまり使用しないものの、車検を受けるときや車を売却するときに提示しなければならない場合があります。

では、納税証明書が必要な場面を3つご紹介します。

車検を受けるとき

車検は新車の場合、購入から3年後、そのあとは2年ごとに受けます。
車検を受けるときには、直近1年分の納税証明書の提示を求められます。

たとえば、2023年5月に1年分の軽自動車の税金を納め、2023年6月に車検を受ける場合は、5月に納税したときに受け取った納税証明書があれば車検を受けられます。

2年ごとに車検を受けるとき、2年分を提示する必要はありません。
納税証明書に有効期限が記載されているため、車検を受ける前に確認しましょう。

納税証明書を紛失している場合や、有効期限が切れたものしか手元にない場合は、車検を受けられなかったり、新しい車検証を発行してもらえなかったりするため、注意しましょう。

関連記事:2023年1月4日より車検証電子化!今の車検証はどうすればいい?

車の所有者を変更するとき

車検を受けるときだけでなく、車の所有者を変更するときにも納税証明書の提示を求められる場合があります。

ローンで車を購入している場合、ローンを完済するまでは、車の所有者はローン会社やディーラーとなっています。

ローンを完済したあと、所有権解除申請を行い、所有者を自らに変更することで、売却するときにもスムーズに手続きできます。

ローン会社は、自動車税の滞納がないかを確認してから所有者の変更を行います。

そのため、ローン完済後に車の所有者を変更するとき、ローン会社に納税証明書を提示しなければならない可能性があります。

紛失に気づいた時点で、速やかに再発行の手続きをしましょう。

関連記事:軽自動車の名義変更に必要な書類や費用は?よくある質問も紹介

車を売却するとき

車を売却するときにも納税証明書の提示を求められる場合があります。

中古車買取店は、買い取った車の軽自動車税が未納であった場合、最終的に差し押さえられてしまう恐れがあるため、買取前に納税していることを確認します。

買取店によっては、提示しなくても買い取ってもらえる場合もありますが、用意しておく方が売却手続きをスムーズに進めやすいでしょう。

納税証明書の電子化

ここまで紹介してきたとおり、軽自動車の車検を行う際には、軽自動車税の納税証明書が必要です。
手元に納税証明書がない場合は、お住まいの市区町村の役所にて再発行が必要となります。

しかし、令和5年の1月4日より、車検の継続検査において、納税証明書の署名定時が省略化されます。
これは、各行政機関などのシステム間を電子的に確認できるようになったためです。

これにより、申請者は車検時に、納税証明書を持ち込む必要がなくなり、負担軽減も期待できます。

ただし、軽自動車税の納付直後など、納付データが都道府県・市区町村の税務システムに反映されていない場合、申請者の納税情報が確認できない場合もあるようです。

この場合、管轄となる市区町村の軽自動車税担当課への連絡が必要となります。

他にも、納税情報が電子的に確認できない場合、申請者はこれまで通り、納税申請書の持ち込みが求められるため注意しましょう。

関連記事:2023年1月4日より車検証電子化!今の車検証はどうすればいい?

まとめ

軽自動車の車検には2種類の方法があり、そのどちらの方法でも軽自動車税の納税証明書が必要です。
車検時にこの証明書を提示することで、軽自動車税の支払いが滞っていないか確認します。

そのため、車検時にこの書類が無ければ、車検を受けることができません。
もし、年度の途中で中古車を購入した、納税証明書を紛失してしまったなどの理由で、手元に納税証明書がない場合、市区町村の役所にて再発行しましょう。

一方で、令和5年1月4日より、納税証明書を行政のシステム上で確認できるようになったため、車検時に紙の納税証明書を提示する必要はなくなりました。

とはいえ、一部電子上で納税証明書を把握できない場合、従来通り紙の納税証明書を提示しないといけないため、今回紹介した要点をしっかりと把握しておきましょう。

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この記事を書いた人

自動車ニュースのWEBマガジン

カーナレッジ編集部

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