車のローンは何年まで組める?長期間で返済するときの注意点も解説
車を購入する際、多くの人が利用するのが「車のローン」です。
現金一括で購入することが難しい場合、ローンを利用することで無理のない範囲で車を手に入れることができます。
しかし、ローンを組む際にはその返済期間が非常に重要です。返済期間が短いと毎月の支払いが高額になり、長期間にわたるローンを選ぶと月々の負担は軽くなりますが、総支払額が増えることがあります。
この記事では、車のローンが何年まで組めるのか、そして長期間でローンを返済する場合の注意点について詳しく解説します。
自分に合ったローンを選ぶために、どのような点に気をつければ良いのかを一緒に見ていきましょう。
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車のローンの最長支払い期間や妥当な年数は何年?
車のローンを組む際に、まず気になるのは何年でローンを組むのかということです。
ここでは、一般的な年数はどれくらいなのか、また最大年数など細かく解説します。
一般的な年数は?
車のローンの一般的な年数は3~7年程度です。
車検のタイミングは購入してから3年後に初回が。以降は2年ごとの実施となります。
つまり、車検と同じくらいのタイミングでローンの返済期間を設けられる傾向にあるといえるのです。
車のローンの最大年数は?
車のローンの最長支払い期間は10〜15年程度といわれています。
車両本体価格が高額なケースが増えてきており、そういった需要に合わせて設定できる年数の幅が広くなってきています。
例えば銀行系のローンであれば、7~10年程度でローンを組めます。
しかし、利用する銀行によって返済期間が変動するため、自分の借入先がどうなのかを確認しておくのがベストでしょう。
また、ローンは長く組むほど審査が厳しくなる傾向にあり、事前に仮審査を行う必要があります。
一方ディーラー系のローンの場合、6~8年程度がローンの最長期間です。
ディーラー系のローンの特徴として審査はあまり厳しくありませんが、返済期間が銀行系よりも短くなることが挙げられます。
また、審査の時間も1時間程度と短いため、早く審査結果が分かるのがメリットです。
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おすすめ返済期間は5年
車のローンを組む際、返済期間として5年をおすすめします。
一般的に車のローンは、新しい車を購入するまでに乗り続けた車のローンを全額返済する必要があります。そうしなければ、購入した新車の支払いと合わせて、もう手元にない車の支払いをしなければならないためです。
車の買い替えタイミングとして車検のタイミングが多いですが、2回目のタイミングの5年でローンを支払い終えることで、車の買い替えもスムーズに行うことができるでしょう。
また、5年で車のローンを組むメリットとして、支払い総額が比較的抑えられる点が挙げられます。
銀行系、ディーラー系のローンのどちらでも対応できる年数のため、そのときに低い金利を選択しやすいこともメリットとして挙げられるでしょう。
一方で月々の支払いを抑えたいのであれば、返済期間をもっと伸ばして契約する方がよいでしょう。
しかし、契約年数を長くすればするほど利息がかかってしまうというデメリットがあります。
関連記事:200万の車をローンで購入する場合に発生する月々の返済額はいくら?
車のローン年数で見るメリット・デメリット
車のローンは年数によってそれぞれメリットとデメリットがあります。
ここでは、長期と短期それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
長期ローンのメリット
長期ローンのメリットは毎月支払う返済額が少なくなることです。
月々の支払い額を抑えられれば、家庭を持っている人にとっては生活に余裕ができるためその分、貯金に回すことができることがメリットといえるでしょう。
長期ローンのデメリット
長期ローンのデメリットはローンを長く組む分、金利が高くなる傾向にあることです。
また、ローンを長く組むことで、返済するまでは車を乗り換えにくいというデメリットもあるため注意が必要です。
短期ローンのメリット
短期ローンのメリットは、金利の支払いが減ることで総額が抑えられることです。
また、短期間で支払いを終えられるという精神的な負担が少ないこともメリットでしょう。
長期ローンの場合、その期間に何かの事情で支払いできなくなる可能性も考えられます。ローンを早く終わらせたい人にとって、短期間で支払いが済むというのは大きなメリットです。
短期ローンのデメリット
短期ローンのデメリットは毎月の支払い額が多くなってしまうことにあります。
基本的には支払い計画に問題がないようであれば気にする必要はありません。
大切なのは月々の返済額が自分にとって大きな負担とならないかを判断することです。
自身の給与や生活スタイルなどを見直し、どちらのローンが自分に合っているかを慎重に選びましょう。
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車のローンを何年にするかの判断基準
車のローンを組む最適な年数は状況によって異なります。
ここでは、車のローンを何年にするかの判断基準について解説します。
金利で判断
車のローンを組む際は金利が発生しますが、銀行系やディーラー系など金融機関ごとに異なります。
金利が異なれば支払い総額や月々の支払い金額にも影響するため、少しでも返済金額を抑えるためには金利をまず確認する必要があるでしょう。
検討している銀行系とディーラー系の金利を把握した上で、どちらでローンを組むのかお得なのか判断しましょう。
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年収で判断
車のローンを組む際、基本的に年収よりも高い金額のローンを組むことは困難です。
ローン会社の判断基準として、契約者の年収がその指標となっています。そのため年収よりも高いローンを選択した場合、支払い困難になるリスクが高まるため、結果として審査に通りづらくなってしまいます。
ローンの審査に通らなかった場合は自身の年収より高いものを購入しようとしているからかもしれません。その場合、購入する車のグレードを落としたり、オプションを省いたりするなどの工夫をこらすことで審査に通るかもしれません。
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維持費を踏まえて判断
車を所有した場合、維持費が発生します。
維持費としては、ガソリン代、駐車場代、保険代、タイヤ代、オイル交換費用、自動車税、車検代などが挙げられます。
維持費は年間で換算するとおよそ数十万円かかるといわれています。
毎月維持費がどれくらい発生するかも換算した上で、自分が毎月いくらローンの支払いができるのかを試算する必要があるでしょう。
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購入後のリスクを踏まえて判断
例えば中古車の場合、5年落ちの車に10年ローンを組むのは少しリスキーかもしれません。
「◯年落ち」というのは「車両が日本国内で初めて登録された年度から何年経っているのか」を示しています。
たとえば、2023年現在で考えると2017年に登録されたものが5年落ちの車になります。
5年間他の人が使用していた車が10年後までしっかり動いてくれるとは限りません。
もし、購入してから数年後に故障して廃車にでもなれば、ローンが残ったまま車を手放す事態になります。
また、低燃費性に優れたものや安全性の高い機能が搭載された新車が欲しいと思っても、まだローンが残っているから買い替えることをためらってしまう、ということも十二分に考えられます。
また輸入車や走行距離が多い車は、その分修理にかかる費用が嵩むリスクが高まります。
ローンを組む際には、その車を所有する際のリスクを踏まえて組むように気をつけましょう。
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人生設計を踏まえて判断
車のローンを組む際は、人生設計を踏まえることも大切です。
例えば、子どもの成長に伴って経済的負担が高まるタイミングがあります。
子どもが大学入学のタイミングに車のローンが多いと家計が圧迫され苦しくなることが考えられます。
自分の人生設計を踏まえて、無理なくローンを組んでいくようにしましょう。
車の買い替え時期で判断
比較的多い判断基準として車の買い替え時期に支払いを終えるローンの組み方が挙げられます。期間としては5年、7年が多く、その期間であれば比較的に月々の支払い額も抑えられることがメリットとして挙げられるでしょう。
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車のローンを何年にするか決める前に!注意点を押さえよう
車のローンを何年にするかを判断する前に押さえておくべき注意点がいくつかあります。
ここでは、それぞれについて解説します。
繰り上げ返済は全額一括返済となる
車のローンにおいて繰り上げ返済を行う場合、基本的に全額一括返済となります。
繰り上げ返済とは主に住宅ローンで使用されます。毎月の決まった返済とは別にまとまったお金を一時的に返済することです。毎月の返済額はそのままで、返済期間を短縮させるため。もしくは、返済期間はそのままで毎月の支払い金額を抑えるために行われます。
しかし、この仕組みが通用するのは住宅ローンの場合が主です。
車のローンの場合「繰り上げ返済=残った金額を一括で支払う」ということがほとんどだという点に注意しましょう。
契約後の返済期間変更は不可
車のローンは契約後の返済期間変更が認められていません。
支払いが開始されてしまうと、いかなる理由があり支払いが厳しい状態になったとしても返済期間の変更はできないため、余裕を持った返済期間の設定が必要です。
返済額や返済期間の検討をする際は、ある程度の余裕を持った上で判断することをおすすめします。
契約中に車を売る場合、残債の一括返済が必要
車のローンの契約中はその車を売る場合、残債(残っている支払い金額)の一括返済が条件です。
また、車の売却時には名義を変更する必要があります。
ローンを組んで車を購入した場合、所有者が自分ではなくローン会社であることが多くあります。
これは借入先がローン返済の担保として車を預かっている状態であるためです。
そのためローン会社の完済証明書が必要となります。
長期ローンは負担が大きい
車を長期ローンで購入する際は、自分にとって負担が増えることを理解しましょう。
一見すると、長期ローンは月々の支払いが少なくなるため、負担が軽くなったような気がします。
しかし、支払い回数が増えるとその分利息も増えているのです。そのため、総額を計算してみると返済期間にもよりますが、10万円くらい多く支払わなければならなかった、という場合もあります。
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まとめ
この記事では、車のローン返済期間は何年がおすすめなのか、その判断基準や注意点について解説しました。
車のローン返済期間は5年がおすすめです。しかし、おすすめされたからと安易に決めるのではなく、自身の生活スタイルねん慎重に返済計画を
自分の人生設計に基づき、無理なく月々の返済が可能な金額を設定することが基本的な考え方となります。
車をローンで購入することを検討する前に、まずは月々の支払いはどの程度可能なのか試算してみることをおすすめします。